浄土宗とは、法然を宗祖とする仏教の宗派の1つです。浄土宗のお寺では仏さま一体だけでなく、左右に各一体ずつ合計で3体の仏さまが祀られていることが大きな特徴です。両側にいる仏さまは脇侍と呼ばれ、中央の仏さまが人々を救うのを助ける役割があるといわれています。
尚、本尊に向かって右側に観音菩薩、左側に勢至菩薩が祀られています。南無阿弥陀仏という念仏を唱えて、極楽浄土へ生まれゆくことを願うことがこの教えのポイントです。ところで浄土宗における葬儀では、先述した南無阿弥陀仏という念仏を唱えます。
そうすることで、死後は浄土に生まれて行くことを願います。実際には、下炬引導と呼ばれる儀式の中で、参列者全員が南無阿弥陀仏と唱えます。これを10回繰り返して唱えるため、十念と呼ばれることがあります。十念の後は読経や焼香が行われます。
お焼香の後は念仏一会といって、もう一度参列者全員で念仏を唱えます。念仏を唱えた後僧侶は退場して、遺族たちは故人との最後の対面を行います。最後の対面が終わったら、棺にくぎを打ち閉じます。それから親族の男性数人が棺を運ぶ出棺を行い、足の方から霊きゅう車に乗せます。
そして火葬場へ向かい、荼毘に付されるという流れとなります。